相対性進化論叙説無関係




煽り文

「パブロフよりも更に笑える実犬映画!」
(注意:犬もヨダレも出てません)



あらすじ

弟子の裏切りによって統一相対性進化論の完成を果たせなかったアインシュタインは、怒りのあまり、バートランド・ラッセルと共謀、世界を核の恐怖に陥れた。一方、逃げた裏切り者は傭兵に身をやつし、潜伏し、潜水した。余りにも長い水中生活のため魚類へとなりはてたこのニセ外人は、自らの罪をつぐなうため、世界の救済に立ち上がる。ラッセル理論との全面対決に挑むマルアジ、これを迎え撃つ平和宣言! 勝利の女神が微笑むのは、果たして阪神か、それともドクター中松か!?



解説

一人の倒錯者が劇を見ている。
現場にて、単眼の狙いを定めている。
また、一人の病人が、それと知らずに劇場を演じている。
しかし残りは、どちらにもいない。
彼は困っている。
彼は編集されている。
作品に、その一族の名が著名されるが、
その名は私の名というより、
私の父すらも知らなかった債務である。
かつて、この借金の全済を成し遂げた一人の私生児がいたが、
その勇気のかどで磔刑に処せられた。
また別の男は、
毒盃をあおって死んだ。
幸いに、あるいは涙ながらに、
我々は彼等に遠く及ばないが、
否応もない祈りの欲望だけは滑り込ませてしまった。
それゆえ、死刑は確定である。
執行の猶予のあいだ、
欲望は様々に変奏されるが、
私の一族の場合、唯一の愛の形式という獣が与えられた。
効果として、ここに映画がある。
告白するが、
これが残された罪なのだ。
しかし誰の罪か。
問いは残り、勇気が足りず、ただ愛だけが余りある。
余ったものは、つまり、
ゴミになるのである。



但書

 ただし、「男性的性欲」や「社会」「本能」その他もろもろのファンタジーに溺れる愚鈍な方々、下世話な会話にも嘔吐せずにいられる男達、とりわけメトニミー的男性には、まるで理解できない可能性があります。彼等は嘔吐する代わりに、「たけゆう、これどういう意味? わかんない、ねえ、どういう意味?」などと吐くことでしょう。
 この場合、私に一言でも質問した瞬間に、必ず刺殺しますので、御注意下さい。ただ、当方としても、このような不幸な状況は望んでいませんので、該当すると思われる方は、予めすぐ自殺されることをお勧めします。
 女性については、妊娠可能な為、男性よりかなり賢明(子供)な場合が多いですが、それでも問いに対し答えを優先する不信心者がいることは確かです。こういうブタは、男性よりもさらに質が悪いのですが、幸い女性は男性より体重が軽い場合が多い為、その場で屠殺することも比較的容易です。主の計らいでしょう。
 ただし、デブの場合は最悪の事態となります。これに該当される方については、もはや手の施しようがない為、予防的自殺を強く推賞いたします。おそらく、敢えて自殺しないでも、このテクストに目を通した以上、近い内に、死にまでは至らないかもしれませんが、重大な損傷を受けることになるでしょう。

 言うまでもないことですが、私は監督ではありません。監督は父なる神であり、私はそのスペルマとスペサニールを受胎し、子を孕んだのです。苦しい体験でした。しかし、満たされています。
 この子が、水上を歩き、山上で語るものとなることを、遠くから祈っています。そして預言は実現することでしょう。
 なぜなら、この子には三人の父があり、特別に祝福されているからです。私の力ではありません。
 感謝いたします。そして、皆さまが同様の祝福を受けることを祈っております。
 ただ恩寵と愛のみが、無限定なのですから。


相対性進化論叙説

残響塾